形見分けを配送・受け渡しする方法|梱包・送料・受領記録の決め方
遠方の家族へ形見を送る手順をやさしく説明します。受取確認、送り方、割れ物の包み方、送料、追跡番号、届いた日の記録を順番に進めましょう。

目次
遠方の叔母へ母の湯のみを送りたい。弟にはアルバムを渡したい。でも、割れないか、送料は誰が払うのか、どの送り方がよいのか迷います。
形見は、いきなり箱へ入れないでください。最初に、受け取る人へ「この品物を送ってよいですか」と確認します。
そのあとで、品物に合う送り方を選びます。発送した日ではなく、相手が受け取ったことを確認した日が完了です。
箱を用意する前に、五つ聞いてください
受け取る人へ、次の五つを聞きます。
- この品物を受け取りたいか
- 送り先の住所、氏名、電話番号
- 受け取りやすい曜日と時間
- 送料を誰が払うか
- 届いたら電話かメッセージをもらえるか
返事がない物は送りません。善意で送っても、留守が続けば戻ってくることがあります。
古い年賀状の住所をそのまま使わず、電話で現在の住所を聞くか、LINEやメールで文字として送ってもらいます。郵便番号、建物名、部屋番号、氏名、電話番号まで確認してください。
電話なら、品物の名前、色、傷などを口で伝えます。住所を聞いたら紙へ書き、最後に最初から読み上げて、間違いがないか確かめます。
お母さんの白い湯のみで、縁に小さな欠けがある物を送りたいのですが、受け取りますか。送ってよければ、今の郵便番号、住所、氏名、電話番号を教えてください。こちらで書いたあと、間違いがないように読み上げます。受け取りやすい曜日も教えてください。送料はこちらで立て替える予定です。
LINEやメールを使える相手には、品物の写真を添えて、次のように送ります。
写真の白い湯のみを送ってよいですか。縁に小さな欠けがあります。送ってよければ、今の郵便番号、住所、氏名、電話番号、受け取りやすい曜日を、この画面へ返信してください。送料はこちらで立て替える予定です。
相手が受け取ると答え、送り先まで確認できてから、箱と梱包材を用意します。
送り方は、この三つから選びます
- 手渡し: 高そうな物や割れやすい物に向きます。その場で品物と状態を一緒に見ます。
- 追跡できる配送: 衣類、アルバム、日用品などに向きます。追跡番号、補償、受け取る日時を確認します。
- 窓口で相談: 貴重品や価値が分からない物は、送れるか、どのサービスを使うかを窓口で確認します。
小さい物だから普通の郵便でよい、とは限りません。値段が高そうな物、壊れやすい物、現金や小切手などは、先に窓口で相談してください。
手渡しでも、袋へそのまま入れず、箱の中で動かないようにします。渡すときは、品物の名前と傷の有無を一緒に見て、受け取った日を記録します。
送り方を決められない品は、急いで荷物へ入れず、窓口で相談してから準備します。
現金や貴重品は、食器の箱へ入れません
現金、小切手、株券などを、普通の宅配便へ入れないでください。配送会社によって、送れない物や専用サービスが決められています。
日本郵便は、指定された貴重品をゆうパックで送る場合、原則としてセキュリティサービスが必要だと案内しています。ヤマト運輸は、現金、小切手、手形、株券などを送れない物として案内しています。
通帳、カード、貴金属、宝石、価値が分からないアクセサリーも、食器や衣類と一緒に入れません。品物を窓口で見せ、送れるか、どのサービスを使うかを確認しましょう。
補償を付けても、必ず希望した金額が支払われるわけではありません。品物の価値、包み方、利用条件で変わります。高価な物は手渡しにする、価値が分かるまで送らない、という選び方もあります。
窓口では、「形見です」だけでなく、「古い腕時計です。材質と値段は分かりません」のように、中身を具体的に伝えます。送れないと言われた場合は、手渡しや専門の配送方法を家族と考えてください。
伝票には、中身を短く具体的に書きます
伝票へ「形見」「雑貨」とだけ書かないでください。「湯のみ」「陶器皿」「衣類」「紙のアルバム」のように書きます。
ただし、高価なブランド名や家族の事情まで書く必要はありません。必要な書き方は窓口で聞いてください。
伝票を写真に撮って家族へ送るときは、住所や電話番号が写っています。送る相手を家族全員に広げず、必要な人だけにしてください。
割れ物は、一つずつ包んで箱の中で動かないようにする
湯のみや皿は、一つずつ包みます。順番は次のとおりです。
- 汚れを落とし、よく乾かす
- 傷や欠けを写真に撮る
- 薄い紙で表面を包む
- その上から緩衝材で一つずつ包む
- 箱の底、横、上にも緩衝材を入れる
- 箱を軽く動かし、中身が動かないか確かめる
- 箱を閉じる前に、入れ方を写真に撮る
蓋付きの器は、蓋と本体を別々に包みます。昔からの木箱があっても、その箱だけで送らず、外側にもう一つ丈夫な箱を使います。
衣類は、湿ったまま袋を閉じないでください。アルバムや手紙はビニール袋などで水ぬれを防ぎ、厚紙ではさみます。電池が入った時計や機器は、送れる条件を窓口で確認します。
箱を閉じたあと、軽く持ち上げて音を聞きます。中で物が動く音がしたら、もう一度開けて緩衝材を足してください。箱の外側へ「われもの」など必要な表示をする方法も、受付時に確認します。
発送したら、品物の表へ書き戻します
追跡番号だけを別のメッセージに残さないでください。形見分けの記録方法を参考に作った一覧へ、次を書き足してください。
- 送り先の氏名
- 箱に入れた品物の名前と特徴
- 箱を閉じる前の写真
- 発送日
- 配送会社と追跡番号
- 送料を払った人
- 届いた日
受け取る人には、入っている品物の名前と、傷などの状態を伝えます。何が届くか分かれば、開けたときに確認しやすくなります。
追跡番号は、数字だけを送らず、配送会社名と到着予定日も添えます。
○○便で本日送りました。白い湯のみとアルバムが入っています。追跡番号は○○○○です。○日ごろ届く予定です。
受け取る人も、どの荷物を待てばよいか分かります。
送料は、送る前に決めてください
送料を誰が払うか、送る前に決めます。送る人が立て替えるのか、受け取る人が払うのか、家族の共通費用にするのかを話してください。
住所違いや受取辞退で戻ってきた場合の送料も決めておきましょう。梱包材を買った費用も、レシートを残します。
費用の記録には、日付、送り先、中身、払った人、金額を書きます。誰か一人だけに梱包や支払いが集中する場合は、兄弟・家族が遺品整理に協力しないときの分担方法で役割を分けてください。
着払いにする場合は、受け取る人へ金額の目安を先に伝えます。何も伝えずに着払いで送ると、受取辞退につながることがあります。
壊れていたら、箱や緩衝材を捨てないでください
箱が破れていたら、外箱や緩衝材を捨てません。受け取る人へ次のように伝えておきます。
外箱、伝票、緩衝材、壊れた品は捨てず、開ける前と開けた後の写真を撮ってください。
そのうえで配送会社へ連絡します。発送時の控えと、箱を閉じる前の写真を用意してください。自分で修理したり捨てたりする前に、配送会社へ必要な手順を確認します。
「届きました」の連絡をもらって終わりです
追跡画面の「配達完了」だけでは、中身が無事だったか分かりません。受け取った人から連絡をもらいます。
普段使いの品なら「届きました」の一言でかまいません。高価な物や割れ物なら、開けたあとの写真も送ってもらいましょう。
連絡がないときは、追跡画面だけで完了にせず、電話で「荷物は届きましたか。白い湯のみは、もともとの小さな欠け以外に割れた所はありませんでしたか」と確認します。
受け取った日を一覧へ書き、置き場所を受取人の名前へ変えます。戻ってきた物は完了にせず、保留へ戻してください。
今日は、送る物を三つに分けてください
送る予定の形見を、次の三つへ分けます。
- 手渡しする物
- 追跡できる方法で送る物
- 配送会社の窓口で相談する物
次に、受け取る人へ電話をかけるか、LINEやメールを送ります。電話なら住所を聞いて復唱します。LINEやメールなら、今の住所を文字で返信してもらいます。受け取りやすい日と、送料を誰が払うかも確認してから箱を用意してください。
無理に今日発送しなくて大丈夫です。確認がそろってから進めましょう。
送ったら、追跡番号を伝え、届いたという連絡をもらいましょう。そこまで終われば、形見の受け渡しは完了です。
参考にした資料(5件)
- 日本郵便『貴重品をゆうパックで送れますか?』2026年8月31日確認
- 日本郵便『セキュリティサービス』2026年8月31日確認
- 日本郵便『郵便物等の損害賠償制度』2026年8月31日確認
- ヤマト運輸『宅急便等で送れないもの』2026年8月31日確認
- 国民生活センター『遺品整理を頼むときは、事業者選びは慎重に』2026年8月31日確認
配送できる内容品、梱包条件、補償、料金、差出場所はサービスごとに異なり変更される場合があります。発送時に品名と状態を伝え、運送事業者の現行条件を確認してください。